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「次の100年に向けて」地域に寄り添う人気和菓子店「菓匠 梅月庭」店主インタビュー

「次の100年に向けて」地域に寄り添う人気和菓子店「菓匠 梅月庭」店主インタビュー
今回お話を伺ったお2人。左が代表取締役の大澤広久さん。右が高橋由紀子さん

木更津・清見台の閑静な住宅街に建つ老舗和菓子店「菓匠 梅月庭」
高級感のある洗練されたお店の中には、季節の和菓子やギフト向けのお菓子がずらりと並びます。

長年にわたり、地元・木更津で愛されてきた老舗店にお邪魔して、店主の大澤さんと、お店を切り盛りする高橋さんに、お菓子作りにかける想いや今後の抱負についてお話を聞かせていただきました。

雑穀店がルーツ。木更津の和菓子店として4代目の大澤広久代表

洗練された店内。伝統的な菓子型や歴史ある写真が上品にディスプレイされています。

梅月庭の歴史は古く、近江商人の流れを汲み、代々木更津で雑穀問屋を営んでいました。
12代目の時代に木更津を離れ、東京・神田で甘味処「梅月」を創業
人気店として軌道に乗っていた矢先の第二次世界大戦中、隣家の火事に巻き込まれお店を焼失してしまいます。

木更津に戻りパンや菓子の販売を再開させた後、現在の場所に菓子専門店「梅月庭」を開店
現在は和菓子店となってから4代目にあたる大澤広久さんが暖簾を守っています。

看板商品は「麦こがし」。厳選素材を使用し真心込めた和菓子づくりを

一歩お店の中に入ると、 目からも味わえる美しい和菓子が品よく陳列されています。

ギフトに対応した和菓子を約20種類と、そのほかに『朝生』と呼ばれる、その日の朝につくる生菓子を用意しています。
生菓子は10〜15種類のうちから、季節によって内容を変えていますね

と大澤さん。

特に自家製餡には、北海道産の風味豊かな小豆「きたろまん」や、サラリとした口あたりになるようにザラメを用いるなど素材にはこだわっています。
その季節に手に入る最良の素材を使い、細部までこだわった和菓子作りを行っているとお話してくださいました。

これらの和菓子の中で一番人気があるのは、どのお菓子なのでしょうか。

梅月庭の人気商品「麦こがし」。時間が経つとさらに違った風味が楽しめると評判の一品です

高橋さんに伺うと

「やはり、一番人気は『麦こがし』です」

とのこと。
梅月庭の看板商品「麦こがし」は、大麦を焙煎した粉を生地に混ぜ込んだ素朴な味わいのお菓子
中に入るこしあんには、千葉県特産の落花生の甘納豆が練り込まれており、風味豊かな逸品に仕上がっています。

麦こがしは広島県で開催された「第26回全国菓子大博覧会」で農林水産大臣賞を受賞

「麦こがしは創業当時からあった訳ではなく、当代になってから誕生したお菓子。
当店の看板商品をつくりたいという思いで開発しました。
初めて食べる人にとってもどこか懐かしい味わいで、幅広い年代の方から愛され、ここまで育てられてきました」

と高橋さん。

このほか一般的にお店の実力がわかると言われる「どら焼き」や「豆大福」、「黒糖まんじゅう」も「麦こがし」に劣らぬ人気の高い一品だと教えてくださいました。

自分が食べて美味しいと思うものを

週末限定の「なのはっちプリン」。「君津牛乳」の新鮮牛乳に「菜の花エッグ」の卵、地元産の蜂蜜を使用しています

大澤さんに、お菓子をつくるうえで一番大切にしていることを尋ねてみました。

「素材にこだわるのはもちろんですが、一番は『自分たちが本当に美味しいと思える』お菓子をつくることですね。お客様に自信を持っておすすめできるお菓子をつくりたいと思っています」

とのこと。

葛餅や、今では入手困難な桜の生葉など、舌だけでなく視覚でも楽しませてくれる生菓子の数々にも、お二人のこだわりが感じられます。

また、和菓子だけでなく、洋のテイストを取り入れたお菓子も多く取り揃えているのも梅月庭の特徴。
週末限定販売の「なのはっちプリン」「なのはっちソフトクリーム」は、若いお客さんたちにも好評を博しています。

イートインスペースで人気!梅月庭でしか味わえない「なのはっちソフトクリーム」

地元から愛される和菓子店として

高橋さんが、こんなエピソードを話してくださいました。

「ずっと木更津で和菓子店を営んでいると、親子三代にわたってお越しくださるお客様がいらっしゃるんですよね。
あるお得意様は、まず娘さんがご結婚されました。

その後そのお嬢様にお子さんがご誕生になり、お節句から七五三、入園・入学のお祝いと、人生の節目ごとに当店のお菓子をお求めくださって

そして先日、そのお孫さんがついに成人式を迎えられ、晴れの振袖姿をお店まで見せに来てくださったんです。
三代にわたってお付き合いさせていただいているお客様の成長と晴れ姿を拝見できて、店員一同みんなで大喜びしました。
この木更津という地元の皆様の人生の節目に少しでもお役に立てるお菓子であればうれしいです。
それだけでなく、普段使いとして、ちょっと疲れた時に甘いものを召し上がっていただく

この両輪で愛していただければうれしいですね」。

一方、大澤社長は地元の農業についても思いを寄せています。

「お菓子の原材料の多くは農産物です。
当店が愛されることで、地元の農家さんたちが潤うようになれば、さらにうれしいですね。
ブルーベリーなど木更津特産のフルーツを使ったお菓子を販売しているのには、そういった理由もあります」

梅月庭では、和菓子の販売だけでなく、定期的に和菓子作り教室を開催しています。
こちらも地元の人たちとの触れ合いを大切にしたいという大澤さんと高橋さんお二人の想いから。

木更津の街の発展とともに、次の100年に向けて、梅月庭は確かな技でこれからも美味しい和菓子を届けてくれることでしょう。

https://www.gurutto-chiba.co.jp/life/baigetsutei/

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